どうも、みう太(@arai_miuta)です(ΦωΦ)
2018年9月27日にコーエーテクモゲームスから『無双OROCHI3』が発売され、私もNintendo Switch(ニンテンドースイッチ)版を購入してちょこちょこ遊びつつ、当時ちょっとしたレビュー記事を書いたりもしました。
170人にも及ぶプレイアブルキャラクターは順番に使っていくだけでも十分なやり応えでしたが、2019年12月19日には新しいストーリーやサブシナリオ、キャラクターを追加したパワーアップ版『無双OROCHI3 Ultimate(アルティメット)』も発売されています。
もし通常版の『無双OROCHI3』をすでに持っている方であれば、アップグレードパックを購入する事でちょっとお得に追加要素を楽しめるようになるので、気になる方はチェックしてみてくださいね。
※この記事は2018年10月13日に投稿した記事を再構築したものです。
通常版から改善されて嬉しかった新要素
私もせっかくスイッチ版の『無双OROCHI3』を持っていたので、アップグレードパックを購入して『無双OROCHI3 Ultimate』を実際に遊んでみました。
これまでは日本や中国の神話をベースに物語が作られていましたが、今作は『オリュンポスの神々』という西洋の要素まで取り入れられて、『ゼウス』と『九尾の狐』と『太公望』の共演など、まさに世界の枠を超えた英雄の集結はなかなかに圧巻です。
もともと170人ものキャラクターが参戦した『無双の集大成』という感じで、神々の力を宿した『神器』による『神術アクション』も相まって非常に完成度が高かったのですが、アップグレードによって更に遊びやすく改善されていました。
まずは通常版から改善されて嬉しかった事や新要素について紹介しようと思います!
アルティメットで復活したコラボキャラ
まず『無双OROCHI3 Ultimate』の最大の目玉が、新たに追加された6人のプレイアブルキャラクターです。
『ゼウス』や『アテナ』といったオリュンポスの神々が『無双OROCHI3』で登場しましたが、今作では更に地母神『ガイア』と冥府の神『ハデス』、また仙界の道士『陽セン』も新たに参戦しており、より神話や伝説で聞くような実力者が使えるようになりました。
また、前作『無双OROCHI2』では『DEAD OR ALIVE』や『トリニティ ジルオール』など、コーエーテクモゲームスの他作品とコラボレーションしたキャラクターが登場しましたが、『無双OROCHI3』ではそういったゲストキャラが不参加だったのに対し、アルティメットでは『リュウ・ハヤブサ』『ジャンヌ・ダルク』『アキレウス』の3人が再びコラボキャラとして復活しています。
コーエーテクモゲームスは2017年に自社の様々なキャラクターが登場する『無双スターズ』をリリースしていて、そちらと差別化するために一旦『無双OROCHI』からゲストキャラクターを取り下げたのだと思うのですが、世界観に合っているキャラクターであれば今後も再び登場する可能性が高いのは嬉しいところです。
特に『アキレウス』や『ジャンヌ・ダルク』は西洋の世界から迷い込んだ英雄なので、オリュンポスの神々とも見た目の雰囲気が近しく、『無双OROCHI3』の世界観にはなかなかマッチしていると思いました。
3人のコラボキャラは基本的に『無双OROCHI2』の時と同じモーションだったので、完全新規のキャラクターは『ガイア』『ハデス』『陽セン』の3人だけですが、いずれも伝説に恥じない圧倒的な強さを持っていて、使って楽しいキャラクターに仕上がっています。
通常版ではストーリーは全5章でしたが、アルティメットではその後のストーリーも描き8章まで用意されていて、もちろん彼らもこの新しい物語で活躍しますので、どのタイミングでどのような登場をするのか…ぜひ注目してみてください。
一部の使いにくかった神器が強化、付け替え可能に
『無双OROCHI3』では、神々の力を秘めた武具による攻撃、『神器アクション』が新たに追加されました。
神器によるアクションはいずれも個性的で、そのまま単体の攻撃手段にするだけでなく、通常攻撃の後に繋げてこのゲームならではのコンボを狙う事もできます。
神器はキャラクター1人につき1つずつ与えられていたのですが、アルティメットでは神器の装備が固定ではなくなり、陣地で自由に付け替えられるようになりました。
これにより、敵を1ヶ所にまとめられる『ハルパー』や『グレイブニル』を装備して一網打尽にしたり、相手を打ち上げられる『アルテミスの弓』や『ネクタル』で強力な空中コンボに繋げたり…、キャラクターに合わせて様々な戦術を考える事ができます。
『無双OROCHI3』には様々な種類の神器が登場しますが、その使いやすさには少しバラつきがあり、中でもギリシア神話の伝令神ヘルメースが履いていたサンダル『タラリア』と、仙界の住人が装備している『太極図』は特に使いにくいと言われていました。
しかしアルティメットではこの2つの神器が強化され、タラリアは敵を蹴り付けた時に大きく衝撃波が発生し巻き込みやすくなり、太極図は当てた相手の位置にワープしながら周りの敵を浮かせるようになったので、どちらもかなりコンボにも組み込みやすくなっています。
神器の付け替えでそもそもタラリアも太極図も『使わない』という選択肢もありますが、この強化によってむしろより有効的に活用できるキャラクターもいるかもしれません。
陣地が更に拡張、より強力なキャラクターが育成可能に
『無双OROCHI3』は出陣する前に『陣地』で身支度を整える必要があるのですが、『貴石』というお金に代わるアイテムを使う事で陣地の機能を拡張し、手に入る経験値を少し増やしたり、質の良い武器のパーツがお店に並ぶようになったり…、様々な恩恵が得られました。
アルティメットでは更に陣地を強化できるようになり、それ相応の貴石が必要にはなりますが、通常版以上に強力なキャラクターを育成できるようになっています。
例えば、本作にはキャラクターのレベルを自動で上げられる『武者修行』があり、通常版では3人のチームを3つ、合計9人までのキャラクターを武者修行に出せたのですが、アルティメットでは1チームで5人まで選択できるようになり、最大15人ものキャラクターを武者修行に送り出せます。
なにせ170人以上のキャラクターがいるので、1人1人レベルを上げていくだけでも一苦労でしたが…、これによって普段使わないキャラクターも育てやすくなりました。
また、多くの経験値や強力な武器を集めるには高難易度のマップを遊ぶと良いのですが、通常版では『混沌』という最高難度は時折ランダムで選べるだけだったのに対し、アルティメットは常時『混沌』が選べるようになったので、腕に自信があれば効率的に育成を進められます。
キャラクターに装備させる武器は『武器錬成』から強化ができますが、武器にはチャージ攻撃の威力を上げる『天撃』や、敵を凍結させて動きを封じる『氷』など、様々な属性を付与させる事もできます。
通常版ではこれら属性を最大8種類まで付与できたのですが、アルティメットでは最大10種類まで付与できるようになったので、より強力な性能の武器を作り出せます。
また、それぞれの属性は重ねる事でレベル10まで上げられましたが、こちらもアルティメットでは最大でレベル20まで引き上げられているので、上手く活用すれば高難易度のマップでもかなり楽にクリアできるようになります。
不要な武器を設定でまとめて処理できる
オリジナルの強力な武器を作り出すのであれば、合成用の武器を集めるために繰り返しマップを遊ぶ必要があります。
『無双OROCHI3』では、手に入れた武器を分解するとその武器に付与されていた属性をパーツに戻したり、売却すればいくらかの貴石に変える事もできます。
しかし、通常版では不要な武器を1つ1つ選んで地道に『武器分解・売却』を選ばなければいけないので、170人ものキャラクターがいるとなればそれなりに時間もかかりました。
しかしアルティメットでは『分解・売却設定』というものが追加され、属性の有無やレアリティで分別し、手に入れた時に一括で処分できるようになりました。
.例えば終盤になるとレアリティが2以下の武器は攻撃力が低く、使う機会もほとんど無いのですが、『レアリティが2以下の武器を』『属性があったら分解』『属性がなければ売却』とあらかじめ設定しておけば、そういった不要な武器を自動で選択・処理してくれます。
通常版から改善して欲しかったいくつかの事
『無双OROCHI3 Ultimate』では通常版からストーリーやキャラクターが追加されているだけでなく、育成要素や細かなインターフェースの調整など…、とにかく『遊びやすさ』の改善がいたるところで見られました。
特にキャラクターや神器の調整については上方修正はあれど下方修正はないとの事で、より爽快感のある戦いが楽しめるようになっています。
しかし、これだけの改善点がありながら、まだ『できればここも修正して欲しかった…』という部分もいくつかあったので、今度はそちらも紹介してみようと思います。
『模擬戦』でも神速アクションを存分に使いたい
170人を超えるキャラクターは1人ずつ使ってみるだけでも時間がかかりますが、『無双OROCHI3』では各キャラクターの動きを確認できる、いわゆるトレーニングモードのような『模擬戦』が用意されています。
模擬戦を選ぶと、攻撃してこない敵兵士がたくさん出てくる広場のようなマップに移動し、仲間にしたキャラクターのアクションを好きなだけ練習できます。
使った事のないキャラクターでいきなり出撃するのは不安…という方も、この模擬戦で攻撃範囲の広さを調べたり、技と神術の連携を確かめられるので、無双に慣れていない初心者でも安心なモードになっています。
しかし、この模擬戦には少し体力の多い『武将』クラスの敵も紛れていて、普通に考えれば強敵相手にもどれだけのダメージが通るか調べる良い機会なのですが…、『戦国無双』のキャラクターに限ってはこの武将クラスの存在が厄介になってきます。
戦国無双のキャラクターは高速で移動しながら敵を薙ぎ払う『神速アクション』があるのですが、これは基本的に雑兵をまとめて倒すためのものであって、武将相手には通用せずに弾かれてしまいます。
模擬戦でもこの仕様は変わっておらず、神速アクションでどのような動きをするのか確かめたいのに、武将クラスの敵に当たる度に攻撃がキャンセルされてしまい、結局誰もいない方向に向かって攻撃しなければまともに動きを確認できませんでした。
模擬戦に体力の多い敵がいるのは良いのですが、アルティメットでは神速アクションが通用する敵に差し替えて欲しかったな…と思います。
戦国無双から失われた『自己強化技』
『無双OROCHI3』ではRボタンが『神術』のアクションになり、戦国無双のキャラクターは原作で割り当てられていた『特殊技』が使えなくなりました。
特殊技はガードを無視して敵を投げ飛ばしたり、罠のようなオブジェクトを設置してチャージ攻撃と連動させたり…、武将ごとに個性的な技が用意されていましたが、中でも自分自身をパワーアップさせる『自己強化技』が使えなくなったキャラクターは辛いところです。
例えば『服部半蔵』や『ねね』などの忍者は特殊技で分身できましたが、今回は特殊技が使えないので、特定のチャージ攻撃の付加効果として分身を出すしかありません。
中でも、特殊攻撃で攻撃力や攻撃範囲を強化していた『井伊直虎』や『上杉謙信』などは特に使いにくい印象で、チャージ攻撃でもパワーアップの付加効果が付かないので、純粋に原作より弱体化していると言えます。
特殊技を復活させるのはボタンの都合上難しいと思いますが、せめて特定の技を使用したときにパワーアップする仕様になってくれれば、彼らももう少し使い勝手が良くなるのではないかと思います。
ギャラリーがもう少しパワーアップしていたら嬉しかった
過去にレビュー記事でも少しだけ書いたのですが、『無双OROCHI3』に用意されたギャラリーモードは必要最低限の機能しか用意されていませんでした。
仲間になった武将のモデルを鑑賞する事はできますが、ポーズは基本的な立ちポーズしか用意されておらず、『真・三國無双7』などにあった攻撃モーションの再生もできません。
また、左右のスティックでモデルの回転やズームは可能なものの、カメラは移動しないので上や下からはモデルを見られず、ズームも上半身にしかズームしないので、キャラクターや武器の細部を見られないのはもったいないと感じました。
それと少し気になるのは、『真・三國無双』や『戦国無双』の女性キャラクターはこれでもか!というくらい胸が揺れるのですが、『無双OROCHI』シリーズオリジナルの『女媧』などは逆に一切胸が揺れず、これもこれでちょっと不自然に思えます。
恐らくOROCHIシリーズのキャラクターは前作『無双OROCHI2』のモデルを流用していて、その時に胸が揺れていなかったので今作でも揺れていないのだと思いますが…、アルティメットでもギャラリーに関しては特に変更されていなかったので、ここは少し残念に感じました。
過去のモーションも使ってみたい
最後に、これは『パワーアップ』どころかDLCに相当する内容だと思いますが…、一部の武将は過去のモーションも使えると嬉しいと思います。
例えば、『真・三國無双7』では『劉禅』は細剣を得意武器にしていましたが、『真・三國無双7 エンパイアーズ』では武器が『龍床几』という別のものに変更され、『無双OROCHI3』でも龍床几を使って戦います。
その為、本作では細剣を装備している武将が1人もおらず、そのモーションで遊ぶ事ができません。
他にも孫権は『刀』から『焔刃剣』に、関索は『両節棍』から『飛蹴甲』に、王異は『筆架叉』から『峨嵋刺』に…と装備が変更された武将は多く、前の武器のモーションにも変更できるととても嬉しいです。
ただ、これは実質的にプレイアブルキャラクターを増やしているのと同じ事なので、実装するとしてもそれぞれに調整が必要になりますし、1人の武将に複数の種類の武器をどう持たせるか…などの問題点もありそうです。
細かなところで色々と遊びやすく調整が入っている
というわけで、実際に『無双OROCHI3 Ultimate』を遊んでみて改善されて嬉しい事、できれば改善して欲しかった事をまとめてみました。
公式Twitterではより詳しく修正内容を説明されていて、今回紹介したもの以外にもストックできる経験値や武器パーツの数が1桁増えていたり、攻撃範囲の狭かったキャラクターが調整されて強化されたり、武者修行に出ている武将でも出撃できるようになったり…、細かな点まで遊びやすく改良が重ねられています。
この記事はもともと『無双OROCHI3のアップデートで改善して欲しい事』という記事だったのですが、当時のアップデートで変更された要素は少かったものの、こうしてパワーアップ版で改善されているのを見ると、ユーザーからのフィードバックも活かされているように感じます。
確かにところどころ気になる点は未だあるのですが…、『無双の集大成』と呼ぶには十分なボリュームだった『無双OROCHI3』がパワーアップし、爽快感も遊びやすさもかなり強化されているので、気になる方はぜひ1度チェックしてみてください。